特攻隊員・上原良司さん
男たちの大和に続き、硫黄島からの手紙等々戦争映画が上映され注目を集めています。
これらの映画には、戦後60年を経た今、戦争が風化されないようにとの願いが込められているように感じられます。
そして映画を通し、実際に戦争を経験した世代から10代20代の若者まで、最近は若干ではあっても戦争に対する関心を持つ者が増えてきたような気がします。
私は短大の卒論で、陸軍特別攻撃隊だった上原良司さんという学徒兵の心情について書きました。彼は、当時の日本の軍国主義を批判し、軍国主義国家は一時的に繁栄しても最後には敗れ、自由主義国家、人間の本性なる自由こそが最後には勝つという信念を最後の最後まで突き通し、そして出撃していきました。
そして1945年5月、沖縄の嘉手納・米艦隊に突撃。
戦争が終わる3ヶ月前のことでした。
彼を知るきっかけとなった出来事は、私がまだ小学生のとき。
父が知覧に旅行した際、特攻隊の本を買ってきたことです。
当時は漠然としか理解できませんでしたが、
何年か経ち、改めて本を読み直したところで彼の「遺書」に出会ったわけですが、
読んでいて、身震いしたことを覚えています。
最近、戦争映画でも、学徒兵をメインに描かれた映画が多いです。
男たちの大和、出口のない海…
来春にはまた新しい映画が上映されるようで。
鳥浜食堂のホタルで有名な宮川三郎さんの映画だそうです。
彼の話も、涙を誘うものです…
硫黄島からの手紙では、学徒出身兵は描かれなかったものの、実際には数多くの若者たちが
夢半ばで亡くなっています。
私たちはせめて映画を通してでも、上原良司さんのような考えを持った学徒がいたこと、
彼らが思い描いていた夢や日本の姿があったことを忘れてはいけないと思います。
まずそれが、彼らの供養のひとつになると思っています。
関連記事